ドラマーが本気で試した靴選び、答えは体育館にあった【後編】

前編では、ドラマーの「足元」にはこんなにバリエーションがあるよ!というお話をしました。

スニーカー・サンダル・ブーツ・ヒール・靴下・裸足・足袋……

「え、ピンヒールで演奏する人もいるの?!」と驚いた方も多かったのではないでしょうか。

今回は後編。「で、結局何がいいんですか?」

そのリアルな答えを、実体験をもとにお届けします。

結論:個人的な最強シューズは「卓球シューズ」でした

いろいろ試しましたよ、本当に。スニーカー、ランニングシューズ、コンバース、ブーツ……そして出会ってしまったんです。

卓球シューズに。「え、卓球?ドラムと関係ある?」と思いますよね。これが関係あるんです。大いに。

卓球シューズが最強だった理由

卓球ってよく考えると、すごい競技です。

卓球台の近くで、コンマ何秒の判断で前後左右に細かく動く。つまり卓球シューズは「細かい動きを支えるための靴」として設計されているんだと思います。

これ、ドラムのペダル操作と相性バッチリじゃないですか?ドラムのフットペダルって、足底で跳ね返りをお感じながら、足首の動きで速さや音をコントロールしたりするんです。

その繊細な動きを、卓球シューズはちゃんと拾ってくれる。しかも靴底がしっかりグリップするので、ペダルの上で足が滑らない。

バドミントンシューズやバスケットシューズも同じ「室内競技用」という理由で相性がよいはずだと考えます。

そして意外と見落とされがちな「足首の可動域」問題

もうひとつ、靴選びで重要なポイントがあります。

ドラムのペダルって、つま先側をペダルに置いた状態で、足首を上下に動かして踏むという動作が基本になります。(ロックポップ)

このとき、靴が足首の動きを邪魔していると、思うように踏めない。

逆に言うと、つま先を置いた状態で足首がスムーズに動き、しっかり靴紐を縛って固定した状態で可動域が広く取れる靴がドラマーには向いています。

ハイカットのシューズが「安定感はあるけど動かしにくい」と感じる人がいるのは、このあたりが理由だったりします。

室内競技用のシューズは足首まわりの設計が柔軟なものが多く、ここでも優秀なんです。

共通点は「細かい動き+滑り止め+足首の自由度」です。この3点がパフォーマンスを最大限に引き出すための重要なポイントです。

でも最近は普通のスニーカーを使っています(正直に言う)

「卓球シューズ最強!」と言ったそばから、こう打ち明けるのも申し訳ないのですが……

最近は普通のウォーキング・ランニングスニーカーを使っています(笑)

理由はシンプルで、スタジオが土足OKなんです。わざわざ靴を替える手間がなければ、そのまま入ってそのまま叩くのが一番楽。「最強だとわかっていても、ラクな方を選んでしまう」というドラマーのあるあるです。

練習ならこれで全然OK。日常の延長線上でドラムを叩けるのは、続けるうえで大事なことだと思っています。

黒のスリッポンスニーカー

黒のスリッポンスニーカー

フォーマルな演奏での「靴の秘密」

さて、ここでちょっとした舞台裏をお見せします。フォーマルな演奏(コンサートや発表会、ホテルラウンジなど)の場合、演奏者の足元まで見られることがあります。

ローファーやヒールで颯爽と登場——これは見た目的に大事。

でもローファーやヒールのままドラムを叩くのはさすがにキツい

そこで私がやっているのが……ペダルの横に黒のスリッポンスニーカーをそっと忍ばせておく作戦です。

ステージに着席する瞬間にスルッと履き替え、演奏が終わったらまたローファーに戻す。観客の方には気づかれません(たぶん)。

黒いスリッポンなら遠目には目立たないし、紐なしなのでサッと履けるのがポイント。

靴下派・裸足派、その後どうなった問題

靴下派のリアル:足の裏に注目してください

靴下でペダルを踏み続けると、どうなるか知っていますか?靴下の裏部分がどんどん薄くなっていくんです。

そして気づいたら……足裏部分だけ肌色が透けている靴下の完成です(笑)

練習熱心なドラマーの靴下ほど、そのダメージが顕著。

「これ、靴下の消耗品化じゃないですか」という声も聞こえてきそうですが、それが現実。靴下派の方、足裏チェックしてみてください。

裸足派のリアル:あなたの足の皮どうなってるの?

裸足でガシガシ踏んでいる方、一つ聞いていいですか。

足の皮、どうなってますか?

踏み続けることでタコができたり、皮が厚くなったりしてそうなんですが……もはや最強の足になってきているのでは、と思ってしまいます。

滑らないのは確かにそうだと思います。素足のグリップ力、人類最古の靴底かもしれません。

ただ、スタジオや野外での衛生面と怪我リスクだけは気をつけてほしいです。

雨の日問題:これ、みんな知らなさすぎる

さて、ここで一番見落とされがちな話をします。

雨の日の靴、あなたは気にしていますか?

「雨の日はレッスンに行くまでに濡れるだけで、練習自体は関係ないでしょ」そう思っている方、要注意です。

濡れた靴底、ペダルの上でどうなるか

雨の日に外を歩いてスタジオに入ると、靴底が濡れています。

素材によっては、この状態でペダルの上に乗ると——

つるつる、スルスルと滑ります。

「踏んだつもりがズレた」「力が入らない」「いつもと全然違う感触」こういう状態で練習しても、正直あまりいい練習になりません。それどころか、いつもと違う踏み方を体が覚えてしまうリスクもあります。

解決策:もう1足、忍ばせておく

対策はシンプルです。

雨の日用の予備シューズをバッグに入れておく。

スタジオについたら靴を替える。それだけ。

発表会や本番なら特に、移動用とは別に演奏専用の靴を1足持っていくことをおすすめします。これ、やっているドラマーとやっていないドラマーで、雨の日の演奏クオリティが結構変わります。「雨が降ったくらいで靴まで気にするの?」と思うかもしれませんが、実際に変わるので騙されたと思って試してみてください。

まとめ:靴はドラムのパーツのひとつ

ここまで読んでいただいてわかったと思いますが、

ドラマーにとっての靴選びは、演奏に直結するわりと大事な話です。

改めて整理すると:

踏み心地を重視するなら 室内競技シューズ(卓球・バドミントン・バスケット)
選ぶときのポイントは つま先を置いた状態で足首がスムーズに動き、可動域が広く取れるもの
日常から練習重視なら ランニング・ウォーキングスニーカー
フォーマルな場では 見た目用と演奏用の2足作戦
靴下派の方は 足裏の消耗に覚悟を
裸足派の方は その鍛えられた足裏に敬意を
雨の日は 予備シューズを必ずバッグに

どれが「正解」という話ではなく、自分のスタイルや環境に合った靴を選ぶことが大事です。今まで何も考えずに適当な靴で叩いていた方、一度足元を見直してみてはいかがでしょうか?意外なところに「あ、これが原因だったか」という発見があるかもしれません。

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「靴の話から始まるドラム教室、他にはないかも(笑)」

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